ARMSのレビュー

42位:ARMS

作者:皆川 亮二 (著), 七月 鏡一 (著)
出版社:少年サンデー
発売日:1997/11
完結済み


購入先
Amazonmaou

あらすじ

主人公の高槻涼は、普通の高校生として幼馴染みの赤木カツミと共に平和な日常を送っていた。しかし、転校生・新宮隼人の出現により、その日常は崩れ去る。隼人の左腕には「ARMS」という兵器が移植されており、それは涼の右腕にも移植されていたのだった。ARMSを巡り、謎の秘密結社「エグリゴリ」が暗躍を始める。同じく両足にARMSが移植された巴武士と、エグリゴリを裏切った天才少年のアルも加え、ARMSの手がかりを探るべく、エグリゴリによって滅ぼされた隼人の故郷・鐙沢村へと向かう。そしてそこには彼らの出生にまつわる驚愕の真実が隠されていた。


人体改造のSF漫画。
体に埋め込まれた謎の物体のせいで異常な回復力と人体の変形をして戦うSFストーリ。
ストーリー序盤は、部分的な人体の変形だったのが、覚醒すると体全体が変形する設定で、それどれの個体には特殊能力が備わってます。
個体の特徴は魔法の国のアリスに登場するキャラにちなんで名前がつけられて、たぶんアリスのキャラに出てくる特徴があるんじゃないのかな?

敵勢力にも同じように謎の物体によって変形できる敵もいるんですが、わき役な的にも個性的な能力を持った敵がいます。
サイボーグは当たり前、サイキックやサイコメトリーなど超能力と超常現象など、さまざまな能力が登場してきてバトルの色を変えてくれますね。

ストーリーも深くて、出生の秘密から謎の物体「ARMS」を取り巻く人間関係の過去から現在の変換といった経緯が描かれてあり、どんどんストーリーにはまっていきますよ。

私の好きなキャラは主人公の父親。普通の人間でありながら、能力者と一歩も引かずにボコボコにする姿は格好いい。

amasonから気に入ったレビューを抜粋

変身戦闘アクションマンガの白眉

何というんでしょうか、変身戦闘アクション物というんでしょうか、期待しないで読み始めたのですが
いやあおもしろい 
破綻しがちなストーリーを最終巻まで破綻させなかったことだけでも素晴らしいのに
友情、愛情、信頼といったものが上手に盛り込まれ、ぐいぐいと引き込まれるものがあります 
絵もうまいのでページをめくる手が止まりません
設定が、もしかしたらあるかなあ、と微妙に思わせるところもほんとうまいです
何事も食わず嫌いはダメなんだなと 
読んで損はないと思います 

自分の意志。

ARMSを読んでいるととても悲しくなる。
ストーリーの巧さや、戦闘シーンも迫力があってひきこまれるけど、常に悲しさが付きまとう。

主人公たちや敵対するの立場のキースシリーズ、エグリゴリで戦闘要員として育てられてきた子供や利用された大人たち。
自分たちが生まれる前から歩む道を決められ、それに沿って歩むことしか許されない。
失敗をおかせば欠陥品として処分され、生きる選択も死ぬ選択も他人の手に握られている。

しかし、彼らは人間。
自分の意志で歩こうとする。
話の途中にも「人間」や「意志」などの言葉がたくさんでてくる。
人間として生きる。
自分の意志で歩き、走りたければ走り、休みたければ休む。
自分の意志で。

人間として生きることの意味を考えさせてくれるマンガです。

ちなみにぼくは主人公の敵として描かれるエグリゴリに作られ、育てられた人々の言葉に心をかなり揺さぶられました。

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