げんしけんのレビュー

77位:げんしけん

作者:木尾士目
出版社:アフタヌーン
発売日:2002/12/18
完結済み


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Amazonmaou

あらすじ

「現代視覚文化研究会(以下現視研)」。かつてオタク文化の垣根を越えるべく誕生したこのサークルも、今では活動目標と存在価値を失いオタクの溜まり場と化していた。
新歓祭、新入生の隠れオタク・笹原は、「ある種」のサークルに入ろうと意気込む中、見学先の現視研にて2年生会員・斑目と暴力的な1年生・春日部から手痛い「歓迎」を受ける。一旦は距離を置く笹原だったが、新会員・高坂との交友を経て入会。(オタクとして)着々と成長を遂げてゆく。
春日部と高坂の交際を皮切りに、コスプレイヤー(以下レイヤー)・大野とコスチューム(以下コス)職人・田中が意気投合し、笹原の妹・恵子が高坂の横恋慕を企む。更に斑目までが春日部に恋心を抱き、恋愛と無縁だった会員達は悲喜交々の相関関係を繰り広げる。


すごく平凡な日常を描いた漫画。
ただ、オタクサークルの中身を取り扱いつつの大学生の青春ドタバタコメディを見せつけてくれます。
ストーリーは、リアルにありそうな話を描かれてあるので感情移入もしやすいし、漫画好きならなおのこと。
学園ものの漫画でよくある展開をオタク文化とからめて仕上げてありますね。

なんか普通な漫画なのに好きなんですよね。
あと、最近になって続編が描かれてます。

amasonから気に入ったレビューを抜粋

学生時代が懐かしくなる一冊

本書はもちろん、
「オタクの生態を楽しむ」
という趣旨なはずだ。

だが、なんだか自分の学生時代のことを思い出してしまい、懐かしさに胸が熱くなるような作品でもある。
そうそう、部室でのダベり方とか、あんな感じの人間関係とか、あったなぁ・・・と。
あ、別にオタ系のサークルではなかったのですが。

そのあたりの描き方が非常にうまい、と思う。
ちゃんと「青春モノ」としても成り立っている。

元ネタがわからなくても十分な内容になっているので、食わず嫌いをせずにぜひ読んで欲しい一冊。
でもやっぱり、オタ系のネタは秀逸。

何故か物凄く面白い

私は学生時代ずっと運動部で、文化部、ヲタク系のことは一切知らずに学生時代を過ごしてきました。

そんな私にとって文化部、ヲタク系とは全くの未知の世界で、まずこの世界を覗けるというのが面白く、興味深かったです。

そして、そんな文化部で、ヲタクの日常風景を描いた漫画、等身大のヲタクを描いた漫画と言うことで、力を抜いて読め、物凄く楽しめました。

何か大事件が起こるわけでも、謎が出てきてそれを推理するという話でもない、いわゆる日常系漫画なのですが、雰囲気、話の流れ、そして勿論話の内容とも物凄く面白く感じました。

今は二代目を連載中ですが、女性ヲタクの話が中心で、BLだったり女装男子だったり、もっと言えばホモに限りなく近い話がメインなので、個人的にはこの無印げんしけんの方が遙かに面白く感じました。

ちなみに、私は高校までは漫画やアニメにほとんど触れずに来た反動か、高校を出てからたまたま見た「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」で「やっぱガンダムおもしれ~」から「じゃあ他の面白そうなアニメも、漫画も見てみるか…」と言う流れで、すっかりヲタクになってしまいました。そんなわけで、この大学ヲタクデビューの戸惑いはなんとなくシンクロします。

日常系漫画と言うほどぬるくはなく、何も起こらないと言うわけでもない。しかし特別何か起こるかというと、そういうわけでもない。日常系の中ではしっかりしたストーリーのある漫画という所でしょうか。非常に面白く読めました。

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