嘘食い

5位:嘘食い

作者:迫稔雄
出版社:ヤングジャンプ
発売日:2006/9/19
連載中


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あらすじ

パチスロで偶然出会った青年・梶とギャンブラー・貘。梶の助言で儲けさせてもらった礼に、貘は梶の借金返済を手伝うことにする。そしてこの後、梶は貘と共に、賭博の世界で生きていくことになる。
廃ビル脱出勝負、富士廃坑でのハングマンを経て、貘と梶は賭郎会員となった。その頃、海外の犯罪組織「Ideal」が、賭郎を支配すべく日本に侵入し、組織同士の抗争が始まる。


騙し合いの最高傑作。
暴力と知力を駆使した漫画です。

主人公はどっちなんだろう、梶かな貘かな?
貘は天才ギャンブラーで、自分の命すらチップにすることに狂喜をあげる一面もありますが、相手を手玉にとって逆転する姿が本気で惚れてしまうw
人として、踏み込めない、賭けれない一歩を平気で渡る貘に憧れている梶ですが、成長したかと思えば・・・勘違いで大ピンチに(´-ω-`)

あと、賭郎と呼ばれる賭け事を専門に取り扱う裏の組織のカッコいい人達も見逃せません。
賭け事を取り仕切る立場において、賭け事自体を暴力でひっくり返そうとする輩に対してのそれを上回る暴力の数々 ((((;´・ω・`)))
純粋なバトル漫画としても読み応えがあるというw

心理戦好きにも格闘漫画好きにおススメな漫画です。

今最もアツい漫画

ストーリーの濃密さ、先の読めない展開、主人公の悪魔的な洞察・考察による勝利のカタルシス。
その頭脳戦要素からカイジやライアーゲームと比較されることが多い本作だが、著名な二作と比べても決して見劣りしない。主人公達が勝ちを重ねる様は痛快でありながら、命を賭した勝負故に、後にずっしり重く残るものもある。
ギャンブル内容も既存ゲーム(ババ抜き等)をアレンジしたオリジナルで、ルールを上手く活かした勝ち方や勝負の利用の仕方が面白い。
全てのギャンブルが一本の大きなストーリーに繋がっていくのも見事。

難を言えば、一つのストーリーにボリュームがあり、いくつもの組織・人物の思惑、物語が重層的に絡みあうため、急な場面転換や話の同時進行が多い。
このような分かり辛さから、さっと一読しただけでは話が分からない、ついていけないという感想を抱くこともありえる。この点が、非常に面白いこの漫画を、やや人に勧め辛いゆえんである。
しかし逆に言えば、何度読んでもその度新しい発見があり、じっくり時間をかけて読むほど、この漫画の面白さにうならされる。

そして、この漫画の最も凄い点が、今まで述べてきたのが本作の魅力の半分にすぎないところである。
この漫画は単に頭脳戦のギャンブル漫画ではなく、熱いバトル漫画である。
強い「暴力」がなければギャンブル(頭脳戦)に勝利しても意味がないというモットーの下、様々な強き男達が闘うのであるが、この戦闘描写が素晴らしい。高い画力と巧い構図で、緊張感や迫力が見事に表現され、息を飲んでしまう。
また、種々のキャラクター達が、敵味方問わずとても魅力的である。とにかく皆格好いい。
この戦闘シーンこそ本作の真骨頂であり、これらは前述のギャンブル要素と切り離せるものではなく、この両者が上手く絡まって一つの作品を構成しているのが素晴らしいのだ。
僕が今まで読んできた漫画の中で、こんな作品はない。

現在ますます展開が盛り上がりを見せ、今最もアツい漫画と一つであることは間違いない。ひとまず7巻あたりまでじっくり読んでみることをお勧めする。

続きが気になる一冊

ジャンルとしては「駆け引き」「騙しあい」漫画になると思います。
この漫画の面白いところは、その主人公たちの駆け引きの巧妙さに加え、
駆け引きの材料として「知力」だけでなく、それを実行する手段として「暴力」も重視している点です。
知力と暴力、どちらが欠けても勝利する事のできないスリリングな勝負が展開されています。

また、この作品ではギャンブルに重点が置かれているのですが、
・どんなに主人公は策を弄しても、必ずギャンブル性のある局面に対面する
・そして相手はギャンブルを捨て、安易なイカサマに走ったところを主人公に利用され敗北する
あくまで勝負の決め手は「ギャンブル」であり、十数刊を経ていてもこうした原点を
見失わない作者のブレなさにも大変好感が持てます。

駆け引き漫画が好きな方ならぜひ。現在YJ誌上で掲載されている漫画の中では
勢いのある作品の1つだと思います。


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