蒼天航路

38位:蒼天航路

作者:王欣太 (著), 李學仁 (著)
出版社:モーニング
発売日:1995/10/19
完結済み


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あらすじ

悪党と言われてきたものは、本当に悪党なのだろうか。

善玉と言われてきたものは、本当に善玉なのだろうか。

というモノローグから、『三国志演義』では悪役であった曹操に「最も人に興味を示した英雄」としてスポットライトを当てる。屯田制の採用や、政治・文学を儒教から分離させる政教分離政策からパイオニア精神を中心に据えた曹操像を導き出し、劉備・諸葛亮との対立を(ある種の儒教的精神により美化されて来たイメージと定義した上で)その延長線上に置く。

ストーリーは既成概念や旧体制からの脱却、空虚な観念論より実利の追求という曹操の行動原理を軸にして展開する。官渡の戦いでは最大の領袖である袁紹を没落した漢帝国の利権に群がる「変革を求めぬ者」と断じる。華佗との対立や荀とのすれ違いも、徹底した現実主義・実利主義者である曹操と「儒」の


横山先生の「三国志」で三国志を理解していた気になってましたが、この蒼天航路で三国志のイメージがぶっ壊れましたよ。
なんとなく蜀陣営の劉備達が善で魏陣営の曹操達は、悪っぽかったんですが、曹操の視点から描かれてあるこの漫画で、曹操はまさしく偉人。
過去の歴史を塗り替え、新しきものを生み出した傑物ですな。

三国志や歴史好きなら必読の一冊かと思われます。

amasonから気に入ったレビューを抜粋

かなり衝撃的

演戯系の吉川栄治の三国志や、それを原作にした横山光輝のマンガから三国志の世界に入った人には、かなりショッキングである。★曹操はにっくき悪役★のはずであった。
でも本書では底なしにかっこいい、180度世界がひっくり返る。初めてモーニングで読んだとき釘付けになった。心の中ではトラウマ的に否定しているのに、曹操の爽快さに、脳みその髄が洗われるような思いで、それこそ毎号、このためだけにモーニングを立ち読みをしてしまった。今では曹操が私の一番です。こっち系は三好徹の興亡三国志かな。

圧☆倒☆的

三国志を代表する人物、「乱世の姦雄」こと曹操を中心に三国志を描き出す歴史コミック。とにかく
圧倒的
その意味は読んでみれば自ずと分かる。自分はこの作品を呼んで、今まで読んできた
全ての漫画という漫画の存在意義を否定された気がした。
自然な流れのストーリーが王欣太氏の絶対的表現能力によって
バシバシ頭に叩き込まれる。自分は感動のあまり何度も読みかえしてしまった。
が、この一巻はあくまでもその流れの助走段階。
あまりその素晴らしさは伝わって来ないかもしれない。
しかしここで読むのを止めてしまうのはあまりにも馬鹿馬鹿しいだろう。
何にせよとにかく素晴らしい。この作品を読まずに終る事は人生単位での損失だろう。

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