87位:弱虫ペダル
あらすじ
千葉県立総北高等学校の新入生、小野田坂道はアニメやゲームや秋葉原を愛するオタクである。中学時代にオタクの友達ができなかった彼は高校でアニメ・漫画研究部に入ろうとするが、部員数減少のため活動休止中であると知り意気消沈する。一方、同じく新入生で、中学時代に自転車競技で活躍していた今泉俊輔はトレーニング中、学校の裏に有る斜度20%をこえる激坂をママチャリで、しかも歌いながら登坂する小野田坂道を目撃する…。
最初はこの漫画の絵柄が受け付けずに読むのをやめてしまってましたが、あらためて読み進めると、熱い漫画でしたよ。
主人公の小野田坂道は最初のころは熱いキャラではなかったのが、自転車競技にはまっていくことにより熱いロードレーサーへと変身していく過程がすばらしい。
しかも、主人公がただ成長する過程を描くだけでなく、わき役もしっかりとしたストーリーを持たせて自転車部全体を応援したくなります。
それと、ロードレースの戦術や駆け引きもしっかり描かれてあり、単なる自転車でスピードを争うだけの試合ではなく、チームメンバーの役割とかもわかりやすく読めます。
ロードレースや自転車競技が大好きな方は、はまる漫画だと思います。
あとは、熱血漫画が好きな方にもお勧めです。
amasonから気に入ったレビューを抜粋
少年漫画として、自転車漫画として
それまで取り柄と言うほどの取り柄を発揮できていなかった少年が、ロードレーサーに乗った少年と出会い、自分の強み才能に気が付くお話です。
数日“特訓”した結果、天才と呼ばれ長年練習をしているライバルに勝つような軽薄な小説・漫画が多い中、主人公の少年が凡人ではなく、事実として天才であるもののその異能を本人も周りも知ることがなかったと言う点が興味深いです。少年漫画の「ごく平凡な少年が」というものとは表面的には似ていますが根本的に真逆の、「天才が開花してゆく物語」と言えます。私自身、ロードバイクに乗りレースにも出るのですが、技術的な面について書かれている内容は、ほぼ事実といえます。「フラットペダルでハイケイデンスが可能か?」と真実性に疑問を投げかける人がいますが、ケイデンス200を回すことができれば、それだけ引き脚が使えれば、フラットペダルでも130くらい楽に回すことができます。あえて重箱の隅をつつくならば、ダンシングとゴール前スプリントのダンシングは似て非なる物なので、そのあたりは書き分けて欲しいですね。メカやバイクについてほとんど書かないのは、ロードバイク専門誌ではないので、正しいと思います。詳しくロードバイクについて書かれているわけでもないのですが、ロード乗りの私を興奮させ、夜連に駆り出させる何かが、この漫画にはあります。
よい友人・先輩・教師に囲まれ才能を開花させてゆく少年漫画として、ロード乗りが練習し、汗を流し涙を流すロード漫画として、およそ最高の一冊といえるでしょう。お勧めです。
続きが読みたい!
毎週ママチャリで片道45kmも離れた秋葉原に通っているうちに驚異的な自転車の能力を身につけたオタク少年のお話。
オタク主人公の描写がかなり情けないです。読んでいてあまりの痛々しさに眩暈がしました。また、1巻ではまだ主人公は才能の片鱗しか見せず、読んでいて爽快感もほとんどありません。
こんな情けない主人公ですが、上り坂のシーンではちょっとだけワクワクしました。彼が今後どのように成長していくのか楽しみです。
本作では少年漫画の王道を行くような熱い展開が繰り広げられることを期待しています!
初めて読む人は3巻まで通しで読むことをお勧めします。そこまでいかないと本当の意味で弱虫ペダルの物語は始まりませんので。