79位:ファンタジスタ
あらすじ
九州の孤島で1人サッカーの練習をしていた少年、坂本轍平は高校サッカー部の監督をしている姉の琴音を頼って上京し、水本高校へ転校してくる。間もなく合流して試合に出場したてっぺいは幼馴染みの森川竜司が率いる帝東高校との試合でトリッキーなプレイを魅せ、視察に来ていたACミランのスカウトを虜にしてしまう。てっぺいはライバルたちとめぐり合う中、ファンタジスタとして成長して世界に羽ばたいていく。
キャプテン翼みたいな必殺技的な展開ではなく、リアルな感じがするサッカー漫画です。
サッカーを通しての努力や友情が熱く展開されているのは当然で、挫折からの復活などリアルさをだしつつ見事に描かれています。
特に主人公の坂本轍平のライバルであり、同じファンタジスタとして描かれている沖田 薫の挫折からの這い上がりは心を揺さぶられるものがあります。元々、天才として将来を約束されていたのに坂本轍平の出現により、ピッチ上にファンタジスタは一人しかいらないことにより、初めての挫折を味あうことになります。その後にパラグアイで劣悪な環境でサッカーをすることによりハングリー精神とともに再びオリンピックの舞台で坂本轍平とポジション争いをする姿は、最初のころの天才性からうって変わって野性味あふれるスタイルへと変貌するんですよね。
最後には、ピッチ上に一人しか入れないとされたファンタジスタ同士の共演は感動モノでした。
amasonから気に入ったレビューを抜粋
サッカー漫画最高傑作!!
サッカーをやってる者として、”シュート “や”キャプテン翼”は見る気がしません。
何とかシュートだの何とかパスだの実際には絶対にありえないですもの…。
しかし、この”ファンタジスタ”はサッカーをやっている者でも十二分に楽しめます!
戦術とか用語とか色々説明をつけて載っていますので、サッカーを知らない方でも大丈夫です。
最初の巻の方ではあまり面白くないと感じるかもしれませんが、イタリア戦からはスゴく面白くなります。(←鳥肌がたった)
とにかく一度読んでみてください。きっとあなたに感動を与えますよ。
サッカー評論家すらも超越
少年漫画としての読み応えも素晴らしいですし、理論的に展開してサッカーの
魅力を伝えていることも特筆すべきことですが、この漫画の最も素晴らしいことは「安易な二元論に陥ってない」
2007年現在、日本のサッカー評論家すら「組織か個人か」「規律か自由か」の
二元論で語ることが多い中でずっとずっと前、
それこそジーコかトルシエか語られる前に
「どちらも大事」との表明をしていたことは感嘆に値します。