ワールドトリガー

12位:ワールドトリガー

作者:葦原 大介
出版社:ジャンプ
発売日:2013/7/4
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あらすじ

28万人が住む三門市に、ある日突然異世界への「門(ゲート)」が開いた。門からは「近界民(ネイバー)」と呼ばれる怪物が現れ、地球上の兵器が効かない怪物達に誰もが恐怖したが、謎の一団が近界民を撃退した。彼ら、界境防衛機関「ボーダー」は、近界民に対する防衛体制を整え、依然として門から近界民が出現するにも関わらず、三門市の人々は今日も普通に生活していた。
門が初めて開いてから4年半後、三門市にやってきた空閑遊真が、三雲修に出会う所から物語は始まる。


バトル漫画ではめずらしく集団戦に重きをおいた感じがする漫画。
主人公が最強というわけでなく、むしろ下から数えた方が早いが、味方をうまく使う軍師タイプですな。主人公の相方は天才クラスですがw
バトルは、トリガーという謎エネルギーを物質化して、剣や銃タイプで闘う感じになりますが、この辺は見たことがありそうな近未来的なスタイル。
敵は未知の生命体や異世界の人となります。

正直、ストーリーとしてはどっかにありそうな感じですが、それに集団戦という要素が加わって、近年稀にみるワクワク感のある漫画かと思います。
ただ、集団戦のためにキャラ追加が多数となっており、一気に登場させ過ぎな気もしなくもない(´・ω・`)

「持たざる者」の戦いが魅力のバトル漫画

本作の舞台は、日本にある架空の都市、三門市。物語がはじまる数年前、「近界」(ネイバーフッド)と呼ばれる異世界からの敵により、三門市は壊滅的な被害を受けます。その危機を救ったのが、近界由来の武器「トリガー」を使って戦う組織「ボーダー」。そして物語は、ボーダーの研修生である三雲修が近界からやってきた謎の少年、空閑遊真と出会うところからスタートします。

作中では、「トリオン」という未知のエネルギーが設定されており、そのエネルギーを仮想の肉体や道具や空間として具現化する技術が「トリガー」と呼ばれています。
戦闘時に生身の肉体からトリオン体という仮想の肉体に換装するというアイディアそのものは、もちろん新しいものではありません。しかし少年誌に連載する漫画のなかで、手足や首など人体がポンポンと切断され吹き飛ばされる描写(いわゆる「切り株描写」)を取り入れるうえで、非常にうまい手だと思います。

なにより本作の魅力は、主人公のひとり修が才能を持たない者であること。才能に恵まれた者たちにかこまれながら、彼は実力だけでなく内面の弱さを自覚しており、つねに読者の目線と同じ高さにいてくれます。
最近のヒーローものにありがちな、主人公が闘う理由にくよくよ悩むウェットさが苦手なのですが、それがないのも好印象でした。主人公は明確な目標を持ち、ときに自分の実力の乏しさに悩んだりするものの、芯がぶれることはありません。

ちなみ作者いわく、本作の主人公は4人。本巻ではそのうち修と遊真しか活躍しませんが、残りのふたりは次巻以降で本格的に登場します。徐々に増えていく脇キャラたちも個性派ぞろい。

はじめはバトル漫画にしてはユーモラスなタッチの絵に抵抗を覚えるかもしれませんが、慣れてくれば、そうした軽妙さが作品内リアリティをほどよく下げてくれるだけでなく、いいアクセントになっていることが感じられます。
現在15巻まで単行本が発売されていますが、少年バトル漫画にありがちな戦闘力のインフレはありません。本巻だけ読んでも伝わりにくいのですが、4、5巻くらいまで読み続ければ、戦術がどれだけ重視されているかもわかります。作品のテンポ感をふくめて、週刊紙上の連載よりも単行本で読むほうが楽しめる作品だと思います。

とにかく設定が上手い!

トリオンの豊富さ、目が死んでるのに魅力的なキャラクター、迅悠一のかっこよさ、ぼんち揚げの美味さ、etc.。

良いところをあげればきりがないが、個人的に最も上手いと感じたのはトリオン体での戦闘。

トリオン体の設定は、首チョンパ等の派手な戦闘描写を少年マンガで実現させていてとても感心した。

他にも、トリオン残量の表示やオプショントリガー等々、初めからアニメ化やゲーム化を狙って設定がなされているように感じた。
葦原先生の作品が好き方以外も、ゲーム好きな方にもぜひオススメしたい。

この設定でオンラインゲーム化してもらえないかなあ


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