ホーリーランド

16位:ホーリーランド

作者:森恒二
出版社:ジェッツコミックス
発売日:2001/6
完結済み


購入先
Amazonmaou

あらすじ

高校生の神代ユウは、家にも学校にも居場所を見つけられず夜の街にいた。華奢な外見であり、ひ弱ないじめられっ子であったユウだが、ある時、ボクシングのワン・ツーを覚え、人知れず自室で訓練を繰り返す。そして何ヶ月か経った頃、街で自分に絡んできた不良達をワン・ツーで倒していったユウは、次第にヤンキー狩りと呼ばれ恐れられる程になっていた。その名に引かれるように、腕に憶えのある不良達がユウに挑みかかり、彼だけではなく初めて出来た友人や仲間達をも巻き込んでいく。しかし、繰り返される強敵との闘いの中で、ユウの実力は更に上がり、その強さで、夜の街をうろつく若者たちの中で路上のカリスマとも言える存在になっていった。ようやくできあがったかに思える自分の居場所、果たしてユウはそれを守り続けることができるのだろうか。


アウトローな友情漫画ですが、主人公はいたって平凡、むしろいじめられっこだった過去を持っています。そのいじめられて引きこもりになっていた時期に、ひたすら磨いたボクシングのワン・ツーが引き金になって、街の不良たちと喧嘩していくというストーリーですね。
喧嘩のたびにワン・ツー以外の技術を磨いたりして、ある種の格闘漫画てきな側面もあります。
漫画の中心は、喧嘩によって変化する主人公の内面の成長ですが、異種格闘技としての側面もたぶんにあり、格闘漫画好きにもおススメな漫画です。

私は、気弱な主人公が暴力に呑まれて、変化していく様がかっこいいと憧れてしまう(´*ω*`)
やっぱ、男なら拳一本で街の有名人になってみたいっす(`・ω・´)キリッ

また、作者の他の漫画「自殺島」も超おすすめ!!!

「路上」と言う格闘技ジャンルのリアルな解説書

高速道路のパーキングで食事したときに食堂においてあってあまりの面白さに全巻購入しました。しばらくあちこち書店で探しましたが見つからずアマゾンで買いました。全巻通して言えることはよくある格闘ものやスポーツもの、ボクシング漫画などと同様に主人公の心の成長物語になっていることです。但し、少年漫画にありがちな単純な話ではなくて大人の読む漫画だと思います。初めの屈折の仕方がひどい分主人公の強さや、行動、強くなっていく過程などに説得力がありました。格闘していく相手も魅力的なキャラクターが次々現れます。単に不良のケンカ漫画と言うジャンルではなく路上と言う特殊な環境で行われる異種格闘技戦をリアルな技術解説つきで見せてくれます。リアルだから主人公がやられることもあるし怪我もします。K-1など格闘技好きな人には特にお勧めです。

これ人間ドラマだと思うのだが

この漫画を語るときに、どうしても「格闘漫画としてのリアリティ」がどうのこうの・・・・
という話に行ってしまいがちですが、この漫画の真の魅力は、精緻に書き込まれた登場人物の造形だと思う。
不良連中とかも、たんに悪というだけでなく、内面性までちゃんと踏み込んで書いてるんですよね。

なまじ、格闘漫画としてそこそこリアルだったために、自称格闘通みたいな連中に、「あんな攻防はありえない」とか
そういう瑣末なレベルでしか語られない漫画になってしまってるのが残念です。
いや、格闘漫画としても、他の漫画と比較すりゃちゃんとしてると思うんですけどねえ
破壊王ノリタカとかゴリオとか当時の他の漫画見てくださいよ。


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