暗殺教室のレビュー

44位:暗殺教室

作者:松井 優征
出版社:ジャンプ
発売日: 2012/11/2
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あらすじ

ある日突然、進学校「椚ヶ丘中学校」の落ちこぼれ組・3年E組の元に防衛省の人間と、そして人間ではない謎の生物がやって来た。マッハ20で空を飛び、月の7割を破壊して常時三日月の状態にしてしまった危険な生物は「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」ことを宣言したうえ、「椚ヶ丘中学校3年E組」の担任教師となることを希望した。


超生物な先生を暗殺する生徒という学園ものコメディ漫画。
超生物な殺せんせーは月すら破壊する生物なため各国政府すら手出しができないありさま。
それを普通の学生が授業を通して暗殺術を学んでいき、さまざまな手段で殺せんせーを暗殺しようと試みるという変わった設定。
暗殺術にもさまざまな種類があり、面白おかしく読めます。

また、殺せんせー自体が頭脳明晰で優秀な先生として普通の授業も教えつつ、クラス対抗の学年末試験や体育祭など学園モノの要素がたっぷりあり、こんな先生がいたら中学校は最高だったかもしれんとおもいますね。

また、暗殺者とのバトル展開もあり、シリアスな暗殺もあって読みごたえはあります。

連載中にジャンプでは、生徒の卒業時期に来てますから、ほぼ完結へと着々と描かれている感じです。

amasonから気に入ったレビューを抜粋

殺意という熱意

世の中には、「殺す」という言葉に笑いを絡ませることに対し、嫌悪感を抱く人も少なくないことは知っています。その感性を否定はしません。が、それが絶対的に正しい倫理観だとも思いません。作者も触れていますが、日常的に使われる言葉でもあり、「殺す」が笑いを生む瞬間も確かにあるからです。そもそも、笑いというものは残虐性や暴力性を内包していると考えます。なので、それを笑うこと自体間違っているという考え方はどうも理解しかねます。

表現に対して、心の狭い社会になっていってるなと感じます。子供に向けられるものに関しては特にです。一概には言えませんが、少しでも過激な表現は規制の対象として槍玉に挙げられ、ときには犯罪の元凶に仕立て上げられることさえ。モンスターペアレント然り、都の条例然り。
しかし、正しいことだけを教えるのが教育ではないはずです。むしろ悪を学ばせないことのほうが、よっぽど恐ろしいでしょう。善悪両方を知り、そこから大切なことを見極める力が重要なのです。
今の時代はネットもありますし、子供の純粋無垢な好奇心が押さえ込まれることはないでしょうが、臭いモノには蓋というような風潮には眉をしかめてしまいます。子供より、大人にゆとり教育が必要なのかもしれません。
              

閑話休題。
本作は、「生徒が先生を暗殺する」という奇抜な設定を軸に、変幻自在な殺せんせーのキャラクターや合間の小ネタなど、前作同様独自のセンスで笑わせてくれるギャグ漫画です。細かい設定が活きていて、構成に無駄がない。そして最後はグッと引き込まれる瞬間もあり、ストーリーでもしっかり読ませてくれます。
「殺す」ということを目的としていますが、落ちこぼれと蔑まれる生徒達が目標へ向かう意欲や、そこに生じる努力と経験からは、学ぶべきものもあると思います。
要するに、冒頭に書いたような、表現のタブーに触れる内容ではないです。あくまで漫画ですから、殺せんせーの殺人的教育と生徒達の暗殺行為による成長を、安心して楽しんでもらえるかと。

この巻だけで導入段階は終えたような感触もあり、ここからまたセオリーの崩壊も期待できそうですね。ハードルを成層圏くらいまで上げておこうかな。
とりあえず、満点のおもしろさです。

3年B組金八先生に暗殺を付け足したような漫画

いわゆる「腐った林檎呼ばわりされて他の教師達に見放された生徒達を
熱血教師が体当たりで触れ合って成長させていく」というドラマのテンプレに、
「暗殺」というキーワードをくっつけて熱血教師をタコ型宇宙人的妖怪にしてみた漫画。

「他人に胸を張れる暗殺」とか「明るくさわやかな殺意」とか、どー考えてもおかしい台詞が出てくるんですが、
読後感は爽やかで面白いです。

今後どんな風に生徒達を成長させていくのかとっても期待。

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