プレアヴィヒアからの帰り、最後の急坂の下に我が親友のバイクまでトコトコ歩いて迎えに行き来ます。
バイク置き場の近くにある休憩所では、行きの時にいなかった陽気なおばちゃんを写真におさめたら「5ダラ~、5ダラ~」と冗談で写真代を要求してくるアホなおばちゃん。
そんな陽気なおばちゃんを相手にしつつ、バイクにまたがってエンジンをかけようとすると。。。
ピクリとも反応がありません。
キックスタートも何回も試しても、うんともスンとも言わない。
だんだん、周りに人が集まってきて押しがけにチャレンジするもダメ。
プレアヴィヒアは山頂にあるから、帰りは全部坂道。
ということで、下り坂を利用して、そのうち押しがけに成功するだろうと思ってドンドン下って行きましたが、遂にフラットな道で停止。
終わった(`・ω・´)ゞ
バイク旅の終了の鐘が鳴り響いてます。
そういえば、点火プラグなるものをラオスのバイク屋が売ってくれた気がする。
これを交換すれば治るかもしれん。
なんてったってエンジンが点火しないからね。
がしかし、工具がありませーん。
やばい、本気でバイク旅が終了するかもしれん。
バイク旅には疲れ果ててるから、ここで終了するのもいいけど。
町まで数十kmもあるからここで終了するのは勘弁願いたい。
と、1時間ぐらい途方に暮れてたら。。。やっぱり登場しました地元の優しいお兄さん。
うーん、バイク旅は地元の人に助けられてばかりです。
さすがにお兄さんもバイクが動かない原因まではさっぱり分からないから、知り合いのバイク屋さんまで引っ張ってくれるとのこと。
ちょうど、荷物用のゴム紐があるのでそれで私のバイクとお兄さんのバイクをつなげて引っ張ってもらうことに。
初めての牽引体験。
自分で速度をコントロールできないし、変にブレーキをかけるとゴム紐が千切れるんじゃないかと思えてブレーキをかけずにお兄さんの引っ張る力に任せると、今度は逆にお兄さんがブレーキをかけたときに近づきすぎてぶつかるかと冷や汗。
なかなか神経を使う運転でしたよ。
知り合いのバイク屋さんに向かう途中にもバイク屋っぽいところがあり、あそこに行こうよと提案してみたら、お兄さんは速攻で却下。
きっちりと町のバイク屋さんまで引っ張ってもらいました。
本音を言えば、町まで行くよりも途中のバイク屋さんで直したかった。
だって、荷物をプレヴィヒアのチケットセンターに置いてもらってますから、本日の4時半までに取りに行かなければ閉まってしまいます。
まー、あと2時間ぐらいは残ってるからどうにかなるだろうとこの時は高をくくってたのが間違い。
バイク屋にてバイク屋のあんちゃんに見てもらった結果。
バイクはご臨終。。。
これで、バイク旅ともおさらばできるぅぅぅーーー、いやっほーーーい
とはならず、エンジンっぽいところのクリーニングが必要とのこと。
修理料金は10ドル。
所要時間は1時間。
1時間だと、こっからチケットの受付まで行くのに30分以上かかるからギリギリ間に合うかどうか。。。
そんな心配はあんちゃん露知らず、頑張ってクリーニングしてくれました。
結構簡単に書いてますが、修理中はそこまでバラすのというぐらいエンジンの前側をバラして掃除してくれてます。
バラしすぎて元に戻るか心配でした。
そんな私の心を見抜いたのか、ここまでバイクを引っ張ってくれたお兄さんが「彼はプロフェッショナルだから心配ないよ」と。
確かにお兄さんに比べたらプロフェッショナルだろうが、なんせバイク屋のあんちゃん、見た目がどう見ても10代。
修理途中で町中に消えること2回。。。
えええっぇぇぇ、どこに行くのと思ってたら、専用の接着剤みたいなものを買いにいってた。
やきもきしつつ、1時間ぐらいで組み立て終わり。
さっそく、あんちゃんがエンジンをかけてみると、エンジン音がイマイチですがみごとにエンジンは復活o(* ̄o ̄)o
そこから微調整をしつつ、待つこと30分ぐらいで完璧に直りました。
おっしゃーーー、バイク旅はまだまだつづく(´。・ω・。`)シクシク
修理代金10ドルをあんちゃんへ、バイクを引っ張ってくれたお兄さんには5ドルをお支払い。
意外なほど安く済んだよ。
エンジンが終わってたから、最悪エンジン交換で高額な修理台になるかとね。
これで、荷物を取りに行ける(`・ω・´)
お礼もそこそこに猛ダッシュでチケット売り場まで。。。
なんか、バイクの調子がすこぶるいい(`・ω・´)
やっぱ、古いバイクだからエンジン内部がだいぶ汚れて負荷がかかってたんだろうね。
これならプレアヴィヒアの最後の急坂もクリア出来るんじゃないかと感じるぐらい調子がよくなってます。
ごめんよ、輪が親友のバイク様、いままで無理をさせてたんだね。
これからも無理をさせるから頑張っておくれ。
と反省しつつ、閉店時間まで残りマイナス5分。
はい、とっくの昔に閉店時間は過ぎてます。
こっちの人は、時間にルーズだろうと考えて、少しぐらい遅れてもいけるはず。
とその時、反対車線に3人乗りの娘が通り過ぎて行きました。
あれ~?あの3人組は受付の3人じゃないかな?
アカンやん、もう閉まってるかもしれん。むっちゃ、時間どおりに閉めてる。
で、そんなブルーな気持ちになったら、今度はバイクがプスン、プスンと挙動がおかしくなってまいりました。
ここで再度エンジントラブルか?
だがこの挙動は知っている( ̄ー ̄)
ガス欠ですね。
確かに修理中にガソリンを大量にこぼしてたからガソリンが無くなったんでしょう。
まー、荷台にガソリン入りのペットボトルを積んでますからガス欠は問題なし。
ガソリンを入れてる時に受付まで行っても閉まってるし、町にもどろっかなーと考えてたら、さっきの3人娘が戻ってまいりました。
やっぱり、受付の女の子だったようです。
「なんで、時間までに戻って来なかったの」と怒られながら、チケット売り場まで戻ってくれるみたい(゚▽゚*)
いい子たちです。
チケット売り場は、当然のごとく閉まってましたが、女の子たちが開けてくれて無事荷物を回収できました。
いやー、感謝感激♪
バイクも空気を読んでガス欠になってくれるし、さすが我が親友だけのことはあります。
この日は、トラブルだらけでしたが、カンボジアの皆さんの優しさに助けられました。
やっぱ、トラブルは旅の醍醐味ですよ。
と、のど元過ぎればなんとやら。
プレアヴィヒアの坂の下で絶望した経験は二度としたくありません。